えきふの夢

アニメ・マンガ・ゲームの感想や萌え語りを書いたりしてます。

近況と日野社長観を見失った慟哭

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(※上の絵は最近絵付きの記事書いてなくて寂しいなと思って昨日描いたらくがきを載せただけなので内容とは関係ないです)


こんにちは。思い入れあるイナズマイレブンが「恐らくこの先の人生でこれよりひどいアニメを見る事もないだろう
ってくらいの作品になってしまったショックを引きずっていますが、まあまあ元気です。
最近は『ファイアーエムブレム 風花雪月』を楽しく遊んでますし、
フィギュアスケートシーズンもいよいよ本格的に始まってきて、NHK杯のチケットも当たったので楽しみです。


しかし…それでもやっぱ当分引きずりそうですね~、このダメージは…。
なんか…日野社長に対する失望が一番でかいのかなって。


私、イナオリ最終回を見終えた深夜にあまりのショックでヤケクソになって
機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN』を見てたんですよ(??????)


そしたらめちゃめちゃ良すぎて感動して号泣しちゃって……



なんかさ~~…日野社長の脚本やシリーズ構成が微妙だっていうのは正直AGEの頃には知ってたんですよ…8年前から…。

でもいいなって時もある…。
アレスの天秤』24話と26話、『オリオンの刻印』1話の野坂と西蔭の会話は今でも本当に素晴らしかったと思うし、
AGEの48話とかも私は結構好きなんですよ…。
ゼハートが早着替えして音速で死ぬのはシュールなんですけど、フラムやオブライトの全力の散り様はすごく良かった…。

AGEの48話に関しては、アセムとゼハートの決戦や最期の会話は大幅に変更された
『MEMORY OF EDEN』版の方がどう考えても良いんですけど、MOEの脚本監修にもちゃんと日野社長が入っているし、
日野社長の考えたストーリーを根っこから否定するような変更ではないんですよね。
社長が表現したかったであろう二人の友情の切なさが見てる方により伝わるように設定や表現が整えられたものだと思うんですよ。

イナイレダンボール戦機の歴代テレビアニメシリーズだって、日野社長がシナリオ会議に結構口出ししていたはずだし、
これまでのレベルファイブアニメ作品の面白さは日野社長のアイデアあってこそのものだったと思うんです。


ただ…やっぱりテレビアニメ作品として構成をまとめたり細かいニュアンスを表現するのは決して専門ではないんだろうなと。
アレスの天秤』までのモヤモヤは、今振り返ればそれで(私の中では)説明がつきます。
「表現が全体的に微妙だったけど本筋やテーマ自体は面白かったし、すごく良い回もあった」という点において、
アレスの惜しさとAGEの惜しさは同じくらいなのかな~…と。

だから「社長はあくまでストーリー原案をやって、脚本やシリーズ構成の映像作品としての表現はプロに任せる」のが
一番ちょうどいいバランスになるんじゃないかって結論に……


落ち着くかと思いきや……


『オリオンの刻印』では日野社長の新たなヤバさを発見してしまったっていうか……。


微妙になる時があるのは知ってたけどここまでつまらなくなるのか」っていう…。


nagatsukiekifu.hatenablog.com


私が感じたつまらなかったポイントはこの記事で散々書きましたが、
これらの残念さはもはや今後のメディア展開で補完すればどうにかなるものではないんですよね…。

「オリオンもMOEみたいに補完があればいいのに」とは書きましたが、
オリオンは…マジで…無の割合があまりにも大きすぎて……。

イナズマジャパンのチーム内の友情やサッカーへの情熱が深まる描写が、あまりにも無さすぎて……。
キャラクター達の言動の支離滅裂さが補完でカバーできる段階を超えていて……。

もちろん良い回や良い場面もあったんですが、その「良さ」がそこだけで完結しちゃって
「その回がたまたま良かっただけ」って感じで、本筋がその良さを活かす内容にならなかったというか…。
オリオン21話で西蔭が野坂に再び世界を変えてくれと願った場面だって、
めっちゃ興奮したのに結局本筋となんの関係もなかったですからね(血涙)

あとやっぱり「ほぼ全チームイカサマ大会」という根本的な大筋に面白くなるポテンシャルが
全く見出せなかったので、もう最初から詰んでるっていうか……
この路線で走り出してしまった時点で取り返しがつかなくなったっていうか……。


nagatsukiekifu.hatenablog.com


このオリオンの本筋にまだ期待していた頃の感想で、
「まさか今後の対戦相手みんなイカサマしてくるの!?」と書きました。
爆走兄弟レッツ&ゴーWGP』で言うと全チームアディオダンツァしてくるようなもの」と書きました。

冗談交じりでそう書きましたが、まさか本当にそうなるとは思いませんでした。

「そんなどう考えても興醒めな事しないでしょw」って思ってた……思ってたんですけど……。


日野社長マジ……逆に何でこれが面白いって思ったんですか……???


はああ~~……

この根本的な大筋がつまらないっていうのは、ヤバくてですね…。
だってこれ、「アレスのゲームの開発が遅れてオリオンのシナリオが雑になっちゃったのかも」で片づけられなくて…。
オリオン始まる前のイナフェスパンフのインタビューで日野社長、この路線にめっちゃ自信満々っぽかったんだもん…。
不本意な結果じゃなくて自信満々でこれですからね……もう謎ですよ謎。

これまで私は日野社長に対して「アイデアは面白いけど脚本で物語を直接表現するのは得意じゃない」
って思ってたんですけど、「イデアがそもそもつまらん時もある」という事を今回で学んでしまいました。


それに加えて勘弁してくれ~~って思ったのが、テレビアニメのシリーズ構成や総監督をやっておきながら
映像作品として表現する事にこだわりを持ってなさそうなところ……。

いや、社長なりのこだわりはあるんでしょうけど…。
でも私が映像作品ならそこ絶対こだわってよ~ってところに全然無頓着なのが本当に度し難くて…。
物語のテーマを表現で感じさせるのではなく説明台詞で直接言わせるのとか、劇中での描写不足を雑誌のインタビューで
「ここは本当はこうなんです」ってフォローするのとか、いやそれ全部映像で表現してよ…としか思えなかったし、
そういう姿勢が平気でできる人がシリーズ構成とか総監督とかもうやらないでくれ~~って思っちゃいました……。

友情とか熱血って言葉だけで語ったら特に陳腐になる概念じゃないっすか……。
それを言葉でまくしたてて感動的になるのならもうアニメじゃなくてパワポでも放送してればいいじゃないですか……。


社長のテレビアニメの表現者としての姿勢にもそもそものアイデアの謎さにもだいぶがっかりしてしまったのでした。

失言する人だとは思っていたし脚本は専門じゃないとは思っていたので、元から絶対的に信頼していたわけではありませんが…。
超次元な世界観や魅力的なキャラクターを生み出す事に関してはなんやかんや言いながら信頼していました。
10年くらい社長の作品と触れてきて、まさかここにきて評価ががくっと下がる事になるとは思っておらず、
それがショックだったというか……私はまだ日野社長の真の深淵を知らなかったんだなというか……(???)


いや~~「日野社長」というコンテンツは奥が深いですね~~!!!!!(????)


私はこの修羅の道コンテンツと向き合うのに疲れちゃったので、イナイレのアニメが終わった事に正直安堵してる部分もあります。
これでもう「このアニメ、面白いのか…??ていうか“面白い”ってなんだっけ???」って毎週頭を抱えずに済むので…。

今はただ肩の力を抜いて、素直に楽しめるコンテンツを摂取してだらだら過ごしたいですね。