えきふの夢

アニメ・マンガ・ゲームの感想や萌え語りを書いたりしてます。

『シン・ゴジラ』感想

シン・ゴジラ』を観に行って参りました。

いや~、すごかった……。

超怖くて、絶望して、そしてすごかったです…。

 
ゴジラと言えば、一昨年の新ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』も私は大好きなんですが、
シン・ゴジラ』はそれとは全然まっっったく違う方向に面白かったですねぇ…。

すごいですよね~ほんと…。ゴジラの背びれが光りだして今から放射火炎吐きますよ~ってなるの、
一昨年は最高にワクワクする「キャー!!きたーっ!!おっしゃやっちまえーっ!!ヽ(*´∀`*)ノ」って場面だったのに
今年は「うわぁぁ……もうやめてぇぇ……」って半泣きでどん底に絶望する場面だったんですよね…。

さらに言うと、新ハリウッド版はムートーのせいで人が死ぬ描写はあっても、
ゴジラのせいで人が死ぬ描写はなかったじゃないですか。明らかに意図的に。
それどころかゴジラが人を救った「ように見える」描写があったりなんかしましたし。
ひたすら気持ちよく「キャ~ゴジラさんカッコイイ~///」ってなれる映画だったじゃないですか。

でも『シン・ゴジラ』だとゴジラによる犠牲者が出る描写がすごく生々しくて…。
ゴジラが一歩進むたびに「この家に住んでいた人は死んじゃったんだろうな…」といちいち気にしてしまう…。
特に第2形態が突っ込んだマンションで逃げ遅れた家族が犠牲になる一瞬の場面が本当に観ていて辛かったです。
理不尽に突然命を奪っていくゴジラは、フィクションの怪獣というよりリアルな災害でしたね…。

もう、ずっと祈るような気持ちで観ていました。
自衛隊の通常兵器はゴジラに効かないでしょ~」って、今までゴジラを観てきた知識でわかっていても、
「やったか!?」がやってない決まり文句だってわかっていても、
「頼む!!ちょっとくらい効いてくれ~っ!!」って思いながら手に汗握ってましたよ…。

だから、ひたすら恐怖、恐怖、アンド恐怖で、怪獣映画を観てる時のヒャッホーイ感はあまりなかったんですが…。

東京駅で周辺のビルを盛大に爆破してゴジラを下敷きにした辺りから
急に楽しくなりまして……。


「この機を逃すな!無人在来線爆弾、全機投入!!」とか謎の兵器名出てきて
通勤電車オールスターズが横に並んでゴジラに突撃しだした瞬間には
もう完全にヒャッホ――――――イ!!!!!!!でした。


「やべぇ明日から電車通勤楽しくなる」って思いました。

すげぇ…何だよ「無人在来線爆弾」って……???意味わかんねぇよ…なんだそれ……????
庵野秀明って天才なの……????やばくねぇ…???????

東京の毎日の日常風景としてある、東京駅が決戦の地と化し、通勤電車がその決戦兵器と化すなんて…。
ほんとこの絵面がすごすぎる…。これは絶対に日本でしか作れない面白さだよなぁ、と…。
もうまさに「世界よ!これが日本のゴジラだ!!」って感じ……。

そんなわけで…。

政治的な対応といい、戦い方といい、決着のつけ方といい…
あらゆる箇所に「日本」がいい意味でも悪い意味でもギッシリとつまっている映画でした。
これって、現在(今)を生きている日本人が今見るのが最高に刺さる映画なんじゃないでしょうか…。
20年後、30年後に見たらまた違う映画になってるんじゃないですか…?

つまり、リアルタイムでこの映画を観られた事って、すごい経験だったのでは…と思ったのでした。

すごい。面白いというより、すごい映画でした…。