えきふの夢

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イナズマイレブン オリオンの刻印 24話感想: 史上最大のフーハラ

イナズマイレブン オリオンの刻印 24話「ロシアを歩こう」感想


話自体の感想というか現時点までの自分のキャラ解釈の整理みたいな感じです。


今回で野坂さんのフードハラスメントは西蔭が吐くまでのレベルに及ぶという事がわかりました。

たぶんスタッフさんはギャグシーンとしての軽い気持ちでエスカレートさせていってるんだろうなって思うんですが、
ここまでくると……平気でこれができる野坂さんはヤバいしそれを受け入れてる西蔭もヤバいな……
って戦慄する段階になってくるんですよね……。

私は元々誰かが一方的にひどい目に遭ったりイジられたりするギャグにはそんなに面白さを感じないので、
ギャグとしては正直イマイチだなと思いつつ、歪んだ愛情表現としてはアリだな…と思いながら見てました。


アレスの天秤の頃に福山潤さんがインタビューで「野坂は西蔭の気持ちを量りかねている」
「(フーハラは)西蔭で遊んでいるようでいてどこまで従うのか試している」という解釈を話されていました。
しかし今の野坂は西蔭の自分への想いを知っていてもう試す必要はないはずなので、
マジで純粋に西蔭で遊んでるって事になるんですかね~。

西蔭に(引き気味に)「ありがとうございます」って言われた時の「うん」は
心から嬉しそうな表情に見えます。(ここの笑顔めっちゃカワイイ)
西蔭の困った顔とか、困っても絶対に断らない事とか、自分の為に一生懸命食べる姿が好きなのかもしれません。
フーハラを続けてる理由はよくわかりませんが、きっと西蔭を好きだからこそやっている事なのは間違いなく、
野坂なりの愛情表現と言えるんじゃないかと思います。まあ吐くまでやらせる時点で歪んでるんですけど。


常識的に考えたら許されないこの行いがギリギリ愛情表現として成立しているのは、
西蔭が決して嫌だと言わないから、あと西蔭もまた野坂に対して頭がイカレているからなのかなと。

21話で西蔭が野坂に言った「野坂さんは本来の姿になれているんですか?」
「あなたはかつて火の中に飛び込んで少女を救った。あれがあなたの本質だ」も相当頭イカレてて、
要は野坂に再び命をかける事を期待したヤバイ発言なんですよね。


たとえ嘔吐しようと大食いやゲテモノを食べる事を西蔭に求める野坂と、
たとえ命を危険に晒そうと何かを成し遂げる事を野坂に求める西蔭…。


どっちがヤバイ奴なのかよくわからなくなってきます。


私はこの二人には年相応の友人らしくあってほしいという気持ちもあり、
20話の感想の時も「こんなの健全な友情じゃねぇ!!ふざけんな!!」とキレ散らかしたのですが
次の21話では「この二人狂ってる!!!!最高!!!!!」と絶賛してしまい
あれっ!?!?!私矛盾してないか!?!?!?と自分で自分に困惑しました。


私が二人に求めてるのが健全な尊さなのか不健全な尊さなのかもよくわからなくなってきます。


nagatsukiekifu.hatenablog.com

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でもこの二人はこうしてお互いにヤバイ期待のかけ方をする事によって
絶妙なバランスを保っているんじゃないかな~とも思います。

いろいろ考えてみたんですが…
この二人はきっと、お互いに友情の向け方がちょっと(だいぶ)変で、でもお互いにそれを変だと思ってなくて、
お互いにそれに傷ついてないからこそ、二人にとってはそれが健全な友情のように成り立ってるのかなと。

私はたぶん、そのバランスが保たれていると解釈できる限りはキレださないんだと思います。
一星の参謀問題でキレたのは、西蔭が傷ついた事でそのバランスが崩れたと感じたからでしょうね。

あとなんだろう、野坂が変な友情を向ける相手も受け止められる相手も西蔭だけであってほしいし、
西蔭が変な友情を向ける相手も受け止められる相手も野坂だけであってほしいんですよ。
そうでなければこの二人の変な友情は友情として成り立たなくなると思うんですよ。

まあ後者は絶対にこれからも守られるだろうなって疑いもしないんですけど、
前者が心配で……。


まあ具体的に言いますと
私は野坂さんがいつか一星にもフーハラしださないかハラハラしてるんですわ……。


あの虐待同然の仕打ちを受けて傷つかないで受け入れられる狂った人間は西蔭だけであってほしいんですマジで…。
逆に言えば、西蔭のモンペとしてあれが許せているのは野坂がそれを西蔭にしかしないから、
西蔭にしか見せない愛情表現だから、許してる西蔭が狂ってるってキャラ立ちになるから
って解釈できる余地がまだあるからなんですよ…。

そんなわけでフーハラの魔の手が一星に及ばない事を切に願います!!!!!(-人-)
これからも変な友情のバランスを保ち続けてほしいものです。


…などと、ま~~た一星を目の敵にした事を書いてしまいました。結局彼の一挙手一投足にビクビクしております。

でも一星、20話でてっきり今後は野坂と西蔭とトリオ扱いにされるのかと思いきや
試合以外の場面で特に仲良くしてる様子が描かれないし、公式が何がしたいのかよくわかりません…。
(まあ…トリオ描写されてもそれはそれでモヤモヤするのでむしろ描写がなくて助かってるんですが…)


以下は参謀云々はとりあえず横にどけといて、一星自体の話になるんですけど…。


私の西蔭厨目線抜きにしても、
一星は光になってからどう感情移入したらいいのかわからないキャラクターになってしまいました。

優秀な分析家で、サッカーが好きで、チームのみんなの役に立とうとがんばっているいい子なのはわかるんですが、
それ以上でもそれ以下でもないなって感じなんですよね…。

私としては、敵対していた充がサッカーを愛する気持ちを思い出して改心する事と
本来の光の人格が出てくる事は全く別の問題だと思っていたので、
光が出てきた事によって充が改心して本当の仲間になったって事になってるのがどうにも納得できないままです。


明日人に絆されそうに見えたのも、鬼道に屈辱を受けて報復したのも、野坂に迫られた選択に答えたのも、
全部充として築いた関係性じゃないですか。光はその記憶がある同一人物とはいえ、
光としては明日人たちに会った事もなく、光として明日人たちと築いた関係性が特にないんですよ。

敵対していたキャラが改心して仲間になったら、その関係性が変化していく事を人間ドラマとして楽しめるんですが、
一星は改心したというかもう別人にすり替わっちゃったので、一星の心情が連続したものとして見られなくて、
今の一星の在り方を一人の人間の心の変化として楽しむ事ができないんですよね…。

鬼道に悪事を謝っても、いやぁうちのイマジナリー兄がとんだご迷惑を…って感じしかしなくて…。
別に光の人格は最初から悪事働いてないどころか会った事すらないから光が謝ってもなぁ…っていう…。

初代(脅威の侵略者編)の吹雪は本来の士郎としてもアツヤとしても円堂たちと交流がありましたが、
一星はそもそも二重人格であることが明日人たちにも視聴者にも隠されてましたし
一星自身にも自分が二重人格であるという自覚がありませんでしたからね。

光として積み重ねてきたドラマが特にないので、何を応援したらいいのかよくわからない。
まあ人並みにサッカーは好きなんだろうな。とりあえずいい子なんだな。~完~ っていう…。

結局一星の背景がめちゃくちゃ複雑になった事が、
視聴者による「一星の正体当てゲーム」っていうメタ的な遊びの難易度を上げた事くらいにしか貢献してなくて、
一星充/光の人間ドラマの面白さには特に繋がってないうえ、感情移入を困難にしているというのがとても残念です。


だから、今後一星と明日人(あるいは野坂)との友情が熱いぜ!!いいチームだぜ!!って展開になったとしても
ふ~んそうなんだ~良かったね~~(無感情)って感想しか抱けないような気がします。
一星とチーム全体との繋がりも、サッカーを愛する気持ちで信頼関係が築かれたというよりは
完全に一星の事情がかわいそうだったのでたぶん根はいい奴でしょって同情した感じですし…。

一星は一応オリオンの刻印での主人公格で扱いがでかいはずなのに、
扱いでかくてもこのクオリティーなのか…っていうのは真剣にがっかりしているところです(´・ω・`)


しかしながら、フロイとの関係についてはちょっと期待が持ててたりします。

フロイと友人として過ごしてた時も充の人格だったとはいえ、明日人たちと違って敵対はしてなかったので
友人としての関係性は変わっていないだろうと思えるんです。
なのでそこはもうちょっと感情移入して見られそうかな~って思います。