えきふの夢

アニメ・マンガ・ゲームの感想や萌え語りを書いたりしてます。

映画 名探偵ピカチュウ 感想: 3年待った『名探偵ピカチュウ』のエンディングがここにある

実写映画『名探偵ピカチュウ』を見て参りました。

2016年に原作のゲーム『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』が発売されてから3年経った今、公開されたこの実写映画…。


号泣しました。


私が原作ゲームをプレイしたうえでまずこの映画に期待していた事…
それは「原作のゲームでは描かれなかった結末を見られるのではないか」という事です。

というのも、原作では主人公ティムとハリーの再会は描かれずに終わってしまうんです。
なぜピカチュウが人間の言葉を話せるのか、という点もヒントはありつつも答えを見せずに終わる。

nagatsukiekifu.hatenablog.com

その事に対する不満やら考察やらはこの記事で書きました。


だから、映画作品になるのならはっきりした結末を絶対に見せてほしいってずっと思っていました。

でもそのためには原作に忠実な映画作品でなきゃならない!!
たとえば、「人間の言葉を話す中身がおっさんのピカチュウ」ってコンセプトだけ借りて
全然違う世界観設定・人物設定の作品だったら、それは私が見たかったエンディングとは言えない…。

なので私は映画の続報が出る度に、ストーリーや世界観が原作通りなのかどうかをめちゃめちゃ気にしていました。
主人公はティム!ヨシ!!父親の探偵ハリーが行方不明!ヨシ!!ピカチュウは記憶喪失!ヨシ!!
舞台はライムシティ!ヨシ!!
などと指さし確認し…。


mantan-web.jp

その中で、竹内涼真さんがカメオ出演で「モンスターボールを投げるシーン」を撮影したのにはムムム!!ってなったりもしました。


そう、なぜなら原作には「モンスターボール」は一切登場しないし
ポケモントレーナー」「ポケモンバトル」という概念も一切言及されない…。
テレビアニメや(赤緑から続く)ゲーム本編とも違う世界観が大きな魅力のひとつなのです。

じゃあ映画の方はポケモン社会の在り方はゲーム本編と同じなのかな…?
まあこればっかりは仕方ないか、何せこれは『名探偵ピカチュウ』の映画化である前に
ポケモン」そのものの初の実写映画化作品だからな…うんうん…。
でも少なくとも基本ストーリーが原作と一緒なのは確定だからそのくらいは気にしないでおこう!!
あとは結末がはっきり描かれるか否かだぜ!!!!!!


…と、そんな感じで心の準備を終え、ついに映画館へ足を運んだ今日。


最後のティムとハリーが再会するシーンを見て、私は涙が溢れました。


やっと…やっと見られたんだ…『名探偵ピカチュウ』のエンディングを…。


もちろん、この映画作品は原作と全く同じストーリーではありません。
でも、私が見たかったエンディングがそこにあったのです。もう、めちゃくちゃ報われました…。

かくして、私が一番期待していた「原作では描かれなかった結末が見たい」という部分を
この映画作品は叶えてくれたのでした。


それだけでもこの映画は大変素晴らしいものだったのですが、
『名探偵ピカチュウ』の一本の映画としての再構成も本当に上手くて、素晴らしいものでした。

登場人物は原作から名前が共通するキャラはあまりいないものの、
原作のキャラのポジションを映画向けに整理して活かしているという感じ。
ハリーの人物像は原作ではあまり掘り下げられなかったのですが、
映画ではティムと疎遠になった事情やすれ違いがじっくり描かれていたのがすごく良かったですね。
おかげで再会してほしい!って気持ちも盛り上がりましたしラストシーンの感動が増しました。

ポケモンパレードでRがばら撒かれる!ってパニックになる展開はゲームの最終章の展開と共通していて、
でも映画ではボスの目的や実際に起こされる事件がよりスケールアップしていて、これも良かったです。
「人間の意識をポケモンに移す」っていう事が後に明かされるピカチュウの正体のヒントにもなっているし、
ライムシティという人間とポケモンがパートナーとして共存する街を作った人間の
理想が行き過ぎた結果としての行動なので、ストーリーの文脈としても筋が通っていました。

私が上記で気にしていた「モンスターボールの使用」についても、
「ライムシティ内では人間とポケモンがより密接に生活するシステムなのでポケモンバトルは違法」という
説明がされており、「ポケモン」そのものの初の実写映画化作品としてモンスターボールを使うシーンがありつつも
『名探偵ピカチュウ』の「ポケモントレーナー」「ポケモンバトル」の概念のない世界観が再現されていました。
これは本当にすごく上手いバランスだなって思いましたね!
ライムシティの仕組みそのものもストーリーに関わってくるようになっていましたしね。


そんでもって、『名探偵ピカチュウ』関係なくポケモンのテレビアニメ初期を見ていたポケモン世代や
今もゲームを続けているファンならニヤリとできるネタも盛りだくさんでした!

プリンがマイク持ってあのメロディーで歌っていたり、コダックのストレスがピークに達すると
チート並みの威力のねんりきを発揮したりなんかはアニメ初期お馴染みですよね~!
ピカチュウがベソかきながら歌ってるシーンも北米版アニメポケモンの主題歌でしたね!Gotta catch'em all!!!
(私は字幕版で見たんですが、吹き替え版だと「めざせポケモンマスター」になってたりしないんでしょうか?)
アローラのポケモンも少し登場していたり、ルーシーが途中から着ている服が『ポケモンGO』のアバターのものだったりもしました。
(私はポケGOは未プレイなのでこれはあとで知った事なんですが…)

そして何と言ってもエンディングでゲーム本編タイトル画面の曲が流れて赤緑でのドット絵が出て、
登場人物達がポケモンのゲーム本編での絵柄風に描かれていたのにもポケモンそのものへのリスペクトを感じました!



そんなわけで、実写映画『名探偵ピカチュウ』は
ゲーム『名探偵ピカチュウ』の映画化作品として完璧な仕上がりであるとともに、
ポケモン」そのものの初実写映画化作品としても大変素晴らしい、

超絶上手いバランスで出来た映画でありました!


最高に面白かった~~~~!!!!!!

私としては、ゲーム『名探偵ピカチュウ』を遊んだ人に強くオススメしたい映画です!!!!!!!